千葉県は、2024年6月から全職員を対象に選択的週休3日制を導入することになりました。
これは、職員の多様な働き方を実現し、ワークライフバランスの向上や人材確保につなげることを目的としたものだそうです。
【概要】
導入時期:
2024年6月
対象:
約1万8千人の千葉県職員
制度内容:
4週間単位で155時間の総労働時間を維持したまま、平日1日を限度に週休日とすることが可能です。
4週間単位の総労働時間(155時間)は変えずに、勤務日の午前7時から10時と午後3時から10時に1日分の勤務時間を柔軟に割り振ることで、1週間で1日を限度に平日も週休日とすることができます。
午前10時から午後3時は必ず勤務する「コアタイム」とされています。
給与や人事査定への影響:
勤務時間の総計は変わらないため、給与や人事査定には影響はないそうです。
勤務時間:
午前7時~10時と午後3時~10時
【導入の背景】
近年、働き方改革やワークライフバランスの重要性がますます高まっている
千葉県も、職員の多様な働き方を推進するため、フレックスタイム制を導入している
選択的週休3日制は、フレックスタイム制をさらに発展させた制度
【目的】
柔軟な働き方を実現し、個々のライフスタイルに合わせた働き方を促進するとともに、離職防止や優秀な人材の確保を目指しているようです。
【期待される効果】
職員のワークライフバランスの向上
柔軟な働き方を実現し、優秀な人材の確保
行政サービスの向上
【今後の課題】
制度の運用方法や、業務への影響について検討していく必要があります。
週休3日を選択する職員がどの程度いるかの確認も必要となります。
全職員を対象とした本格的な導入としては全国的にも極めて珍しいもので、他の都道府県でも試行されている例は少ないです。
東京都の例では週休3日を取得できるが、4週間で1回と限定的な運用になっています。
国も既に育児や介護などの事情がある人を対象に導入しており、2025年4月からは全職員に拡大する予定となっています。
選択的週休3日制は、まだ始まったばかりの制度です。
今後、千葉県の取り組みが注目されます。
なおフレックスタイム制について、以下説明させていただきます。
フレックスタイム制とは、労働者が一定期間(1週間、1ヶ月など)の総労働時間を守ることを条件に、日々の始業・終業時刻や休憩時間を自由に決められる制度です。
【導入の背景】
近年、ワークライフバランスへの関心の高まりや、多様な働き方へのニーズに対応するため、フレックスタイム制を導入する企業が増えています。
【仕組み】
フレックスタイム制には、コアタイムとフレックスタイムの2つの時間帯があります。
コアタイム:出勤・退勤が必須の時間帯
フレックスタイム:出勤・退勤が自由な時間帯
労働者は、コアタイム内に一定時間の勤務時間を確保し、残りの時間をフレックスタイム内で自由に設定することができます。
【メリット】
労働者が自身の生活に合わせて働き方を調整できる
通勤ラッシュの回避や、子供の学校行事への参加など、プライベートの時間確保がしやすい
モチベーション向上や生産性向上につながる
【デメリット】
コミュニケーション不足や業務管理の難しさ
勤怠管理が複雑になる
職種によっては導入が難しい
【導入事例】
リクルート
楽天
ヤフー
日立製作所
トヨタ自動車
フレックスタイム制は、企業や職種によって導入方法や運用方法が異なっています。
導入を検討する場合は、事前にメリット・デメリットをよく理解し、自社に合った制度を設計することが重要だと思います。
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